2017年10月にヤマト運輸が27年ぶりに宅急便料金の値上げを行うなど、宅配・運送業者の収益環境は変わりつつある。株価も値上げによる収益改善を期待する形で、ヤマトHDの株価は上昇トレンドとなっています。
ここでは宅配・運送業者株で利益を上げるために注目すべきポイントについて紹介していきたいと思います。
目次
宅配便取扱個数・事業者別のシェアとは?ヤマト運輸、佐川急便、郵便局が全体の90%以上を占める。
国土交通省が発表した2016年度の宅配便等取扱個数の調査及び集計方法によると、宅配便の取扱個数は前年度比+7.7%の40万個となっています。アマゾンを中心としたインターネットショッピングが一般的になり、宅配便需要は根強いものとなっています。
取扱事業者別では、宅急便を提供するヤマト運輸が全体の46.9%を占めています。2番手には飛脚宅配便を提供する佐川急便が30.6%、3番手にはゆうパックを提供する日本郵便が15.9%と続いています。
これらの数字はヤマト運輸値上げ前の数字となり、値上げ後はゆうパックがシェアを伸ばした形となっていますが、引き続き上位3社の構成比率が高くなっています。
佐川急便2017年10月1日値上げの詳細内容は?コスト削減には再配達を減らすことがポイント。
宅配便最大手の佐川急便は、2017年10月1日から宅急便の基本運賃を140円~180円(税抜)の値上げを行いました。インターネットショッピングの普及により、配送業務の人手不足は深刻な状況となっており、27年ぶりの価格改定となりました。
配送業務のコスト増加要因となっているのは、受取人不在による再配達です。再配達は全体の約20%を占め、再配達を減らすことが収益改善のための最大のポイントとなります。
現在はインターネットで配達の通知が来て、配達日時を指定することができるサービスもあるため、利用者側の協力も必要になってきています。今後もアマゾンを中心としてインターネットショッピングは拡大していくと思われるため、配送コスト削減のためにも、我々利用者も協力していくのが重要となるでしょう。
ヤマトHD、日本郵政、日通の株価の推移は?宅配・配送業者株で利益を上げるためのポイントは?
宅配・配送業者の株価の推移は会社によってさまざまです。宅急便の値上げをしたヤマトHDは値上げ以降上昇トレンドとなっています。
日本郵政はヤマトHDの値上げによって取扱シェアは拡大したものの、株価は横ばいから下落となっています。
日通の株価は上昇基調にあったものの、足元は大きく下落しており、調整局面に入っています。
宅配・配送業界は今後も人材の確保が大きな課題になってくると思われます。需要が拡大する中、人員確保とコスト削減をどのように対応していくのかに注目していく必要があります。
宅配・運送業者株で利益を上げるための方法やポイントまとめ
ヤマト運輸の宅急便値上げは今のところ成功していると判断することができます。今後も宅配需要は拡大していくと思いますので、各社どのように対応していくかが、今後の業績や株価に大きな影響を与えていくことでしょう。
宅配は身近なニュースでもあるため、引き続き注目していきたいと思います。
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