8341 七十七銀行は2018年6月27日にプレスリリースを行い、元行員が逮捕されるという不祥事があったことを発表しました。このところ金融機関による不祥事が相次いで発生している中での不祥事となりました。
ここでは七十七銀行元行員の不祥事の内容と、業績や株価に与える影響についてみていきたいと思います。
目次
七十七銀行元行員・鈴木翔容疑者の不祥事の内容詳細とは?顧客をだまして不正出金・着服で逮捕へ。
2018年6月15日、七十七銀行白石支店に勤務する鈴木翔容疑者(26歳)は、口座を一本化すると顧客をだまし、払い戻し伝票を記入させました。鈴木容疑者はその伝票を不正に利用して、90万円の現金を引き出したと見られています。
事件の発覚は、口座残高が減っていることに気付いた顧客が6月18日に問い合わせしたところ発覚しました。七十七銀行は同日に被害届を提出しています。
これを受けて宮城県警白石署は6月27日に鈴木容疑者を逮捕。本人も容疑を認めており、同日に七十七銀行を懲戒解雇処分となっています。
白石容疑はこれ以外にも、2017年2月から2018年4月までに、8人の顧客から同様の手口で総額697万4,200円の不正出金・着服を行っており、現在調査が進められています。
七十七銀行元行員不祥事で逮捕。業績や決算に与える影響とは?
最近は金融機関の不祥事が多くなっています。七十七銀行も今回の事件を受けて、最重要課題と位置付けていた法令順守の部分で不祥事が発覚し、信頼を傷つけたことを重く受け止め、再発防止に向けて取り組むと発表しています。
今回の件で七十七銀行に損失はあるのでしょうか?被害者に対しては七十七銀行が全額弁済を行うことを発表しています。七十七銀行の2019年3月期決算見通しでは、当期純利益が前期比▲1.7%の180億円となっています。今回の90万円と余罪の697万円を全額弁済しても、業績への影響は軽微です。
七十七銀行不祥事による株価の影響・値動きは?日足チャートによるテクニカル分析は?
七十七銀行の株価日足チャートをみていきましょう。プレスリリース翌日の6月28日の株価は前日比▲11円(▲0.5%)の2,395円で取引を終了、特に事件の影響は見られていません。
株価は1月15日高値3,140円から下降トレンドが継続しており、6月26日は2,368円の安値を付けています。現在も安値圏での推移となっており、今後更に下落する可能性もありそうです。
テクニカルには10日(ピンク色)・25日(緑色)・75日(水色)の3本の移動平均線が下向き、株価はその下に位置しているので、安値を探る展開が続きそうです。安値を更新しているため、目途となる価格はありませんが、2,400円近辺では何度か反発している価格帯ではあるため、現在の値位置を維持できるかがポイントとなります。
七十七銀行元行員・鈴木翔容疑者逮捕。顧客預金を不正出金・着服で懲戒解雇まとめ
銀行員としてあるまじき不祥事が発覚した七十七銀行。決算に与える影響は少ないものの、銀行としての信用は大きく損なうこととなるでしょう。鈴木容疑者は懲戒解雇され逮捕されていますが、余罪の追及もあり、今後更に大きな問題となるかもしれませ。
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