アメリカの仮想通貨取引所大手コインベースが、日本に進出します。
2018年1月のコインチェックによる仮想通貨NEM不正流出以降、日本の仮想通貨市場は冷え込んでいますが、コインベースが進出する理由とは何なのでしょうか?
ここではコインベース日本進出についてみていきたいと思います。
目次
仮想通貨取引所コインベースの詳細とは?取扱通貨、利用者数は?時価総額ではユニコーン企業か?
コインベースは、アメリカ・サンフランシスコに本社を置く仮想通貨取引所で、2012年に設立されました。
取扱通貨はビットコイン、イーサリアム、ライトコイン、ビットコインキャッシュの4通貨と、他の仮想通貨取引所と比較すると少ないですが、世界30カ国以上に約2,000万人に利用者がいる、大手の仮想通貨取引所です。
コインベースは未上場企業ながら、時価総額は10億ドル(約1,100億円)を超えるユニコーン企業でもあります。
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コインベースが日本で仮想通貨取引所を開設する理由とは?
仮想通貨市場は2017年12月のピークから価格を大きく下げ、取引高はピークの1/4程度と冷え込んでいます。
日本においては2018年1月に仮想通貨取引所コインチェックから仮想通貨NEMが不正流出したことを受けて、金融庁が仮想通貨交換業の審査を厳格化するなど、新規参入する状況はよくありません。
今回コインベースが日本に進出する理由は何のでしょうか?
まず1つ目には、市場としての魅力があります。
日本の仮想通貨の口座数は約350万口座ではありますが、日本人の売買の頻度は他国に比べて非常に高いです。
また、売買手数料も高く、事業としの収益性は魅力的です。
売買手数料が高いことは、コインチェックの決算からも証明されています。
2つ目はコインベースのセキュリティーに対する自信です。
コインチェックの強みはセキュリティーであり、金融庁が審査を厳しくしても問題なくクリアできると考えているようです。
コインベース、日本で仮想通貨取引所開設へ。利用者(ユーザー)にとってのメリットとは?
コインベースはセキュリティーに強みがありますので、日本市場への参入は利用者にとってもメリットがあると考えられます。
またコインチェックは仮想通貨を保管しておくウォレットがハッキングされても、損失金額全額を補償する保険を付保しており、ユーザーは安心して利用することができます。
新規の仮想通貨取引所が参入すれば、現在の割高な売買手数料も競争によって下がる可能性があるので、その点も利用者にとっては大きなメリットです。
手数料が引き下げられれば、再度仮想通貨市場に資金が流入する可能性があるかもしれません。
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三菱UFJ、コインベースへの出資額とは?日本で仮想通貨取引所開設による業績や株価への影響は?
三菱UFJは2016年7月にコインベースに10億円程度出資しました。
出資比率や当時の時価総額は明らかになっておらず、またコインベースの時価総額は当時から上昇しているはずですが未上場企業であるため、どの程度の金銭的なメリットがあるのかはわかりません。
ただ三菱UFJの会社規模から考えると、10億円程度の出資金では現時点で業績や株価に大きな影響は無いかもしれません。
今後三菱UFJが本格的に仮想通貨に参入することになれば、コインベースへの出資を活用した展開がありそうです。
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まとめ
コインチェック事件以降、金融庁の審査は一旦ストップしており、多くの企業が審査待ちの状況にあると言われています。
大手企業も仮想通貨取引所に参入を表明する中、実績のあるコインベースも参入するとなると、利用者にとってのメリットは大きそうです。
今後の動向に注目していきたいと思います。
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