株式投資でファンダメンタル分析を行う場合は、決算書を理解して分析を行います。
特に企業が保有している資産や負債の状況を確認するには、決算書のうち、貸借対照表を見る必要があります。
ここでは貸借対照表についてみていきましょう。
目次
貸借対照表(バランスシート)とは?一時点での会社の資産、負債、純資産の状況が記載。任天堂の貸借対照表をみてみよう。
貸借対照表とは、決算期における企業が保有している資産と負債の状況を表したものです。
貸借対照表は大きく左右2か所に分かれており、左側に資産、右側に負債と純資産(資産から負債を引いたもの)が記載されています。
左右の項目が必ず一致することから、英語ではバランスシート(B/S)といいます。
資産 = 負債 + 純資産
以下は7974 任天堂の連結貸借対照表(2018年3月31日時点)を簡素化したものです。
資産、負債、純資産がどこに記載されているか、位置関係を把握してください。
⇒【決算発表について解説】
貸借対照表の資産の部をみていこう。調達資金を何で保有しているかを表す。流動と固定とは?記載順番のルールとは?
それでは貸借対照表の資産の部をみていきましょう。
左側の青で囲っている部分になります。
資産の部では、会社が調達した資金を何で保有しているかを表しています。
資産の中でも1年以内に現金化できる資産を「流動資産」、1年以上の長期にわたって保有する資産を「固定資産」といいます。
原則現金化しやすい順に上から並んでいますので、流動資産が固定資産より上、流動資産の中でも現金及び預金が最初に記載されています。
貸借対照表の負債の部をみていこう。他人資本で返済が必要。流動と固定とは?記載順番のルールとは?
貸借対照表の負債の部をみていきましょう。
右上の緑で囲っている部分になります。
負債の部では、他人から借りた返済が必要なお金を表しています。
負債の中でも1年以内に返済が必要な負債を「流動負債」、1年以上の長期にわたって返済が必要な負債を「固定負債」といいます。
原則返済期日が早い順で上から並んでいますので、流動負債が固定負債より上、支払手形及び買掛金が最初に記載されています。
貸借対照表の純資産の部をみていこう。返済不要の自己資本、会社の財産。
貸借対照表の純資産の部をみていきましょう。
右下のオレンジで囲っている部分になります。
純資産は投資家から調達した資金や過去からの利益の累計を表し、負債とは違って返済の必要がありません。
純資産がマイナスの場合は債務超過で財産より負債の方が多いということになり、倒産のリスクが高くなります。
純資産は株主に関わる「株主資本」、それ以外の「その他包括利益累計額」、任天堂以外が保有している子会社の持分である「非支配株主持分」に分かれています。
まとめ
貸借対照表は難しいと思われがちですが、まずは資産、負債、純資産がどこに記載されているのを把握して、それぞれの意味を大雑把に理解できれば問題ありませんし、何回か見れば注目すべきポイントもわかってくると思います。
貸借対照表には、株価に影響を与える重要な情報が記載されていますので、見方を覚えて目を通してみてください。
<よく読まれています>
⇒【決算発表について解説】
この記事へのコメントはありません。